大統領選挙で「たまげた」7つのこと
お久しぶりです。
(冒頭のみ英語で、以下は日本語で記載しています。)
Sorry for being late, but let me say "Happy New Year!".
One of the reasons why I chose this country USA is that I wanted to experience the American politics at first hand. And fortunately during the period when I study abroad here, the US presidential election would take place. So this time I’m going to write on the US presidential election.
What I wrote here is based on what I was told in a class of American politics and an experience that I worked as a volunteer in the Democratic Party office.
(Even though I applied for a volunteer in the Republican and Democratic Party, but both of them didn’t reply so I went to the Democratic office, of which I knew the address, met staff in person, and asked if I could work as a volunteer.)
さてここからは日本語で簡潔に大統領選挙で「たまげたこと」7つを紹介します。
①わずか10万人の有権者が勝敗を決めたこと
実質的にウィスコンシン州・ペンシルバニア州・ミシガン州の3州の約10万人の有権者(全体の0.09%)の投票によって、トランプ大統領が誕生したといっても過言ではありません。加えて、勝率予測ではいずれの州も約8割がクリントン勝利を示していたため、かなり「たまげた」結果となりました。
②クリントンの田舎票のロスが大きすぎたこと
下の図はノースカロライナ州とバージニア州における2000年からの票の動向を示しています。Small cities とRural の共和党回帰がはっきりと現れています。
③学歴と投票先には相関関係が見られるということ
下の表は、大学卒の高学歴の割合が高い州ほど民主党が勝利する傾向があり、高学歴の割合が低い州ほど共和党が勝利する傾向があることを示しています。
④クリントンの激戦州に対する対策が甘かったこと
下のグラフは、両者が各激戦州に足を運んだ回数を示しています。体力面に問題があったからか、はたまた選挙予測を過信していたからか、クリントンが激戦州に赴いた回数はトランプに遠く及びません。
⑤資金不足だったこと
民主党オフィスでのボランティア活動の業務内容は主に2つでした。1つは有権者の自宅訪問、もう1つは有権者への電話掛け。電話掛けの業務の際に、「ごめんなさい。民主党全体で資金がカツカツだから、自分の携帯電話で掛けてください」と言われたほど、資金が不足している状態でした。日本のメディアではトランプ陣営の資金不足がしばしば取り上げられていましたが、民主党陣営も資金不足に陥っていました。
(↑電話掛けのスクリプト)
(↑毎日のように募金を募るメールが届く。(上は共和党のメール))
⑥ラリー(大集会)には必ずプロテスターがいたこと
バーニー・サンダースとトランプのラリーに参加したのですが、サンダースの時はリバタリアンが大声で叫び散らし、演説を妨害し、トランプの時は民主党のサポーターが「レイシストを愛する者たちよ、恥を知れ」などと書かれたプラカードを掲げて、無言で抗議していたのが印象的でした。政治に詳しいアメリカの友人に聞くと、このような光景は今回に限ったものではなく、一般的な光景だそうです。
⑦サンダース票がトランプ票に流れた?こと(仮説)
これは教授が「あくまでも私の仮説ですが」と前置きをして語っていたことですが、TPP反対を明確に打ち出していたサンダース票が、同じく反対を表明していたトランプに流れたのではないかという仮説です。
日本のメディアの中で同じことを指摘している記事が何本かありました。
以上です。
※参考文献について。①〜④の画像はUNMのMichael Rocca教授が開講するAmerican Politicsのスライドから抜粋しました。(教授から許可を得ています。)スライド上には参考文献の記載がなかったため、省略します。
⑤・⑥の画像は自分で撮影したものです。